私は、初令後半くらいまでは割出さずに採卵セットに放置しておくタイプですが、タイミングが早過ぎて、卵だったり、孵化直後の初齢幼虫を割出してしまうときがあります。
人工孵化時の床材は割りカスを使いますが、特に夏場は劣化しやすいので、湿ったティッシュを床材として代用することもあります。
有精卵で且つ管理温度を比較的高め(23-25℃)に保てれば、床材が少々劣化したりカビが生えても、一回目に採卵した卵は高確率で孵化します。一方で、二回目、三回目と後になればなるほど孵化率は落ちます。また、孵化したての個体を菌糸瓶にすぐに投入すると菌糸に巻かれて死んでしまう確率も上がります。
従って、孵化直後の幼虫を割出してしまったときや、二回目以降採卵し孵化した初齢幼虫はすぐには菌糸瓶に投入せず、カワラ材やバクテリア材など劣化しにくく、カビの生えにくい材を少しずつミキサーにかけて粗目のおが屑を作り置きしておいたものを管理マットとして使用し、90CCほどのプリンカップ等に入れて、2-3週間養生することにしています。
冬場の場合、加温し成長を促したうえで菌糸瓶に投入します。
菌糸瓶投入する際も壁面に穴を掘って、幼虫がきちんと穿孔していくか目視することにしています。