1.はじめに
私の好きなクワガタの一つ、タイワンオオクワガタ(Dorcus grandis formosanus)
前回飼育にて不本意な結果に終わってしまったので、血の入れ替え、ボトル交換タイミング、温度管理をしっかりと行い大型個体の作出を目指したいと思います。
2.種親紹介
使用する♂は65mm 前回飼育では800ccの1本返しで小さいのですが、お尻が小さく、大顎が外に迫り出す理想的の個体だったので、種親で使うことを決めていました。
♀40mm こちらは血の入れ替えで購入。Fujikonさんの台湾王血統とのことでしたが、オークションで500円で購入。安い…
3.ペアリング-産卵セット-割出-幼虫飼育-羽化
①ペアリング-産卵セット(2020年6月21日-)
中ケースにホダ木を転がし、22-3℃の床下へ。
2020/7/1 セットして2週間程度でこんな感じ。まあ産んでいるでしょう。
2020/7/11 産卵行動中の♀
②割出(2020年8月30日-)
ボロボロにされる直前。
1本のホダ木から6卵17幼虫を回収。もう1本割らなければならいのですが、菌糸在庫のため後日対応します。芯まで食い込んでいる個体もおり割出大変でした…
③ 幼虫飼育(2020年8月30日-)
1本目はKBファームのAG800乃至は500に投入します。管理温度は24-5℃
1本目で30g近くまで乗りますね。2本目も引き続き菌糸に入れ、ここから管理温度を20℃まで下げます。3本目からは温度を上げていきます。
④ 前蛹-蛹化(2021年1月-)
♀は20℃管理を維持していましたが、早い個体は割出から半年ほどで羽化してしまいました。
早い個体で♂は2021年4月中旬頃から順次蛹化。
⑤ 羽化(2021年6月-)
羽化のタイミングで24-5℃管理
4.羽化個体紹介
以下、♂はNo. 体長-頭幅-大顎基部、♀はNo. 体長-頭幅 の表記となります
① ♂ 72.4mm-25.1mm-5.5mm
2020年6月21日セット→2020年9月7日割出(卵)
2020年11月5日 KBファーム AG 500cc
2021年1月28日 月夜野 BASIC3250cc 24g
2021年11月10日 羽化確認(自力ハッチ)
② ♂ 76.0mm-26.0mm-5.5mm
2020年6月21日セット→2020年8月30日割出(卵)
2020年9月24日 KBファーム AG 500cc
2020年12月31日 DOS 3次発酵マット 1400cc 25g
2021年9月下旬 羽化
③ ♂ 77.0mm-26.1mm-5.7mm
2020年6月21日セット→2020年9月27日割出
2020年9月27日 KBファーム AG 500cc
2020年12月11日 KBファーム AG 1400cc 21g
2021年2月20日 月夜野エレメント 1400cc 27g
2021年6月15日 蛹化確認 21g
2021年8月下旬 羽化
④ ♂ 78.5mm-26.6mm-6.0mm
2020年6月21日セット→2020年8月30日割出
2020年9月24日 KBファーム AG 500cc
2020年12月28日 KBファーム AG 1400cc 24g
2021年3月15日 グローバル wish A 1400cc 28g
2021年6月15日 蛹化確認 21g
2021年8月下旬 羽化
⑤ ♂ 79.0 mm-26.7mm-5.7mm
2020年6月21日セット→2020年8月30日割出
2020年8月30日 KBファーム AG 500cc
2020年11月29日 KBファーム AG 1400cc 24g
2021年2月19日 月夜野エレメント 1400cc 27g
2021年8月下旬 羽化
⑥ ♂ 79.0mm-26.8mm-5.8mm
2020年6月21日セット→2020年8月30日割出
2020年8月30日 KBファーム AG 800cc
2020年11月29日 KBファーム AG 1400cc 25g
2021年2月19日 月夜野エレメント 1400cc 28g
2021年7月26日羽化確認
⑦ ♂ 79.3mm-27.6mm-6.2mm
2020年6月21日セット→2020年8月30日割出
2020年8月30日 KBファーム AG 800cc
2020年11月28日 KBファーム AG 1400cc 29g
2021年2月19日 月夜野エレメント 1400cc 28g
2021年8月下旬 羽化
⑧ ♂ 79.4mm-27.2mm-6.3mm
2020年6月21日セット→2020年8月30日割出
2020年8月30日 KBファーム AG 800cc
2020年11月29日 KBファーム AG 1400cc 26g (交換中に誤って傷つけてしまい右中脚を欠損)
2021年2月19日 月夜野エレメント 1400cc 28g
2021年6月中旬 蛹化 23g
2021年8月下旬 羽化
⑨ ♂ 79.6mm-27.7mm-5.8mm
2020年6月21日セット→2020年9月27日割出
2020年9月27日 KBファーム AG 500cc
2020年11月29日 KBファーム AG 1400cc 24g
2021年2月16日 KBファーム AG 1400cc 29g
2021年5月7日 捨てビン(廃マット) 800cc 28g
2021年7月1日羽化確認
⑩ ♂ 79.8mm-27.4mm-5.9mm
2020年6月21日セット→2020年8月30日割出
2020年8月30日 KBファーム AG 800cc
2020年11月28日 KBファーム AG 1400cc 25g
2021年2月19日 月夜野エレメント 1400cc 27g
2021年8月中旬 羽化確認
⑪ ♀ 40.0mm-12.1mm
(個体写真割愛)
2020年6月21日セット→2020年8月30日割出(卵)
2020年9月24日 KBファーム AG 500
2020年12月20日 前蛹確認
2021年1月6日 蛹化
2021年2月14日 羽化確認
⑫ ♀ 41.0mm-11.8mm
(個体写真割愛)
2020年6月21日セット→2020年8月30日割出
2020年9月24日 KBファーム AG 500
2021年2月14日 羽化確認
⑬ ♀ 43.7mm-12.6mm
(個体写真割愛)
2020年6月21日セット→2020年9月27日割出
2020年9月27日 KBファーム AG 500
2021年4月中旬 羽化確認
⑭ ♀ 46.7mm-13.2mm
(個体写真割愛)
2020年6月21日セット→2020年8月30日割出
2020年9月24日 KBファーム AG 500
2021年6月5日 DOS生オガ500 10g
2021年4月中旬 羽化確認
⑮ ♀ 47.3mm-13.4mm
(個体写真割愛)
2020年6月21日セット→2020年9月27日割出
2020年9月27日 KBファーム AG 500
2021年2月17日 DOS3次発酵+AG割カス 800 11g
2021年4月中旬 羽化確認
⑯ ♀ 47.5mm-13.3mm
(個体写真割愛)
2020年6月21日セット→2020年8月30日割出
2020年8月30日 KBファーム AG 800
2020年11月29日 DOS3次発酵+AG割カス 800 10g
2021年4月中旬 羽化確認
⑰ ♀ 48.1mm-13.5mm
(個体写真割愛)
2020年6月21日セット→2020年8月30日割出
2020年8月30日 KBファーム AG 800
2020年11月29日 DOS3次発酵+AG割カス 800 10g
2021年4月中旬 羽化確認
⑱ ♀ 48.7mm-13.7mm
(個体写真割愛)
2020年6月21日セット→2020年8月30日割出
2020年8月30日 KBファーム AG 500
2020年11月29日 DOS生オガ+AG割カス 800 11g
2021年4月中旬 羽化確認
⑲ ♀ 48.8mm-13.8mm
(個体写真割愛)
2020年6月21日セット→2020年9月27日割出
2020年9月27日 KBファーム AG 500
2020年11月29日 DOS生オガ+AG割カス 800 11g
2021年4月中旬 羽化確認
⑳ ♀ 49.0mm-13.7mm
(個体写真割愛)
2020年6月21日セット→2020年8月30日割出
2020年8月30日 KBファーム AG 800
2020年11月29日 DOS生オガ+AG割カス 800 12g
2021年4月中旬 羽化確認
②① ♀ 49.2mm-13.8mm
(個体写真割愛)
2020年6月21日セット→2020年8月30日割出
2020年8月30日 KBファーム AG 800
2020年11月29日 DOS生オガ+AG割カス 800 12g
2021年4月中旬 羽化確認
②② ♀ 49.7mm-14.0mm
(個体写真割愛/後足2本欠損)
2020年6月21日セット→2020年8月30日割出
2020年9月24日 KBファーム AG 800
2020年12月31日 DOS3次発酵マット 800 13g
2021年4月中旬 羽化確認
②③ ♀ 49.9mm-14.1mm
2020年6月21日セット→2020年8月30日割出
2020年8月30日 KBファーム AG 800
2020年12月31日 DOS生オガ+AG割カス 800 13g
2021年4月中旬 羽化確認
5.まとめ
80mmを超えることはできませんでしたが、管理温度の緩急や交換タイミングもほぼ計画通りに実施でき、70mm後半の♂を複数羽化させることが出来たので個人的には満足度が高いサイクルとなりました。ん?血統の力じゃないのか?♀の飼育がおざなりなブリードをしてしまった感があり、案の定、サイズが伸びなかったのでこの点は反省しています。
大顎が太く頭幅も十分ある個体を固めることが出来たので逆三角形のフォルムが強調されて良いですね。タイワンオオ好きの友人たちに飛ばそうと思います。